Felix Pappalardi Collection

 EB-0

そして更に。パパラルディ氏がEB-1のサブ(?)として使用していたのが、このSGシェイプのEB-0です。

60年代初期の、このオクターブチューニングができないタイプのブリッジ、そして60年代初期のパワフルなPUでなければ、EB-1のサブは勤まりませんっ。
例によって東京中のヴィンテージEB-0&EB-3を20本くらい弾き比べて、これが最高の一本だったワケです。
余談ですが、このSGシェイプのEBシリーズとなると、仕様が千差万別で一本一本があまりにも異なります。
スーパーヘビーなヴァイオリンシェイプのEB-1を“標準”として、そのサブと成りえるSGシェイプEBと出会うまでには、ほんとうに時間を要しました。

で、このEB-0

御覧の通り、リアPUが増設されています。
本来ならば、マウンテンには無用のリアPUは却下されるトコなのですが、実はここまでEBの探求を真剣に進めてきた中で、日本のEBマスターと呼ばれる超有名ミュージシャンの方や、EBに詳しい方のお話を伺える機会に恵まれて、その中で「EBと言えばクリームのジャックブルースであり、ジャックブルースはリアPUしか使っていない。」という説に出会っていたのです。
やはりロックの歴史に燦然と輝くクリームの、あのサウンド、気になります。
余談ですが、ジャックブルース氏のフェバリットベースもまた、50年代のヴァイオリンシェイプEB-1であり、クリーム再結成時に持ち出してきたのは記憶に新しいところです。なので、強烈なフロントPUサウンドのEB-1をフェバリットとするジャックブルース氏がクリーム時代にリアPUオンリーであったとは、にわかに信じがたいし、もしもEBのリアPUでも、あのエクゾーストが出るとなれば、それはそれで大発見、大事件なワケです。

で、リアPU付きのEB-0。 なワケ。

マウンテンのサブでありながら、クリームをもヒモトクという。
ロックの歴史的サウンドを検証せねば、寝られませんので。

21世紀の今日。ベースのシェア競争は圧倒的な大差でFenderベースに軍配があがってしまっていますが、あの時代、ロックに熱狂して、今もなお熱狂しているロックファンの耳に焼き付いているのは、ほんとうはクリームやフリー、GFR(ジャズベをEBのPUに改造)やマウンテンのブッ放したGibsonベースのサウンドであり、Gibsonベースこそ、ロックベースサウンドである。と、ほんとうは誰もが知っているんです。

すっかり忘れられてるみたいですが。(笑)

テカ、タシカニFenderベースは今の多様化した音楽には圧倒的に使いやすいですから今日の評価もまたイタ仕方ないんですが。。。。

でも、あの時代の、あのサウンドを求めるのに、使いやすいワケが無いし、一歩間違うと制御不能となるワンアンドオンリーなサウンドしか出ないEBベースだからこそ、世界中がビックリするような超個性的なサウンドをブッ放して、時代と、“ハードロック” という私達の人生の道標となる世界を作り上げてしまったのではないでしょうか。

などと、大袈裟に。(笑)

ようするに、EB-0もまた、強烈で、かっこいい。
ワケです。

 


《 追 記 》

あ。肝心のリアPU検証結果なんですが、う〜ん、リア単体ではあのスーパーヘビーなLOWレンジは出ませんね。(爆)

こんなに語っちゃったのに。。。クリームがリアってホントなの?・・・・・って、ジャックブルースを目指してるワケではないんで、

ま。いっか。

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